アパート経営をするには何が必要?アパート経営を始めるためのステップ
(画像=Daniel Ernst/stock.adobe.com)

高所得者や資産家などが、資金を効率的かつ安定的に運用できる方法の1つが「アパート経営」だ。資産運用についていろいろ調べてみて、「自分もアパート経営を始めてみたい」と思った人もいるのではないだろうか。

この記事では、「アパート経営を始めてみたい」と考えている人に向けて、アパート経営を始めるためのステップについて解説する。

アパート経営とは?

アパート経営とは、不動産投資の一種で、所有するアパートの部屋を賃貸し、その入居者から家賃等をもらう不動産事業だ。

株式や投資信託への投資と同じく、アパート経営も資産運用(資産形成)の選択肢の1つに挙げられることが多い。しかし、物件を建設・購入したあとも継続的なメンテナンスやマーケティング、キャッシュフローを念頭に置いた資金計画などが必要で、「経営」という言葉が付いているように、「事業」としての要素が強い。

アパート経営する方法には、元々所有している土地にアパートを建設して経営する方法、新たに購入した土地にアパートを建設して経営する方法、すでに建設されているアパートを土地ごと購入して経営する方法などがある。

アパート経営を開始するために必要な資格はないため、必要資金の有無を除けば、原則として誰でも事業を開始することができる。

アパート経営を始めるためのステップ

ここからはアパート経営を始めるためのステップを解説する。なお、必ずしも以下の順番でステップを踏む必要はなく、各ステップの順番が入れ替わったり、同時並行で進んだりすることもある。

ステップ(1)アパート経営を開始する目的を言語化する

まずは、アパート経営を始める目的を言語化しよう。「なぜアパート経営を行うか」という本来の目的を見失わないためだ。

アパート経営は、株式や投資信託への投資と異なり、時間も手間もかかるため、検討しているうちに「そもそもなぜアパート経営するのだっけ?」と本来の目的を忘れがちになる。目的をしっかりと言語化し、腹落ちさせることで、本来の目的を見失わず、モチベーションを維持することができる。

アパート経営を始める目的は人によって様々だが、一般的には以下のような理由が想定される。

  • 実物資産への資産分散
  • インフレ(物価上昇)リスクのヘッジ
  • 安定したインカムゲイン(定期収入)の獲得
  • 本業以外の収入源の構築
  • 本業をリタイアしたあとの収入源の構築
  • レバレッジ効果(借入による資金効率上昇)
  • タックスコントロール(相続税、所得税など)

ステップ(2)知識をインプットする

次に、書籍やネット記事を読んで知識をインプットしよう。アパート経営に関する書籍は数多く出版されており、また無料のネット記事も多い。アパート経営に関する基本的な知識は、これらで十分に取得できるだろう。

知識をインプットすることで、ステップ(3)以降の行動の効率性も上がる。アパート経営は決して小さな額の買い物ではないため、このステップにはある程度の時間をかけたい。

なお便宜上、ステップ(2)と位置づけているが、今後のステップを通じて、知識のインプットは継続して行うようにしよう。

ステップ(3)セミナーに参加してみる

ある程度の知識をインプットできたら、セミナーに参加してみよう。アパート経営セミナーには、不動産会社(不動産業者)が主催しているセミナーや、非不動産会社(現役投資家やファイナンシャル・プランナーなど)が主催しているセミナーなどがあるので、主催者を確認したうえで参加しよう。

一般的に、不動産会社が主催する場合は、その不動産会社が紹介したい物件への誘導になっていることが多い。現役投資家やファイナンシャル・プランナーなどが主催するセミナーのほうが、相対的には中立的な内容になっていることが多いが、そのような主催者はセミナー参加者を不動産会社に紹介し、紹介料(成約料)をもらうことが目的のケースもある。

セミナーを開くということは、主催者側に何かしらのビジネスの意図があるということだ。耳心地がよい話ばかりではなく、リスクやデメリットに関してもしっかりと確認しよう。

セミナーのあとに個別相談会が開かれて、営業担当者と1対1で会話できる場合もある。こちらも貴重な情報収集の場になるので、有効活用しよう。

ステップ(4)コミュニティに参加してみる

アパート経営に関するコミュニティに参加してみることも有益だ。同じくアパート経営を志す人や、すでにアパート経営をしている人と知り合うことで、モチベーションを維持できたり、視座を高めたりすることができる。

特にアパート経営初心者の場合、高額な融資を受けることに及び腰になりがちだ。そこで、そのようなコミュニティにて、すでにアパート経営をしている人と触れ合うことで、「なんだ、自分にもできそうだな」と高額な融資を受けることに対する恐怖心を取り除くことができる。

もちろん、コミュニティ内の人がアパート経営で成功しているからといって、自分も成功する保証はないが、不動産会社の担当者とはまた違う情報やマインドセットを得ることができるだろう。

ステップ(5)物件を探して問い合わせする

書籍、ネット記事、セミナー、コミュニティなどで知識をインプットしたり、マインドセットしたりしたら、いよいよ物件を探して問い合わせしてみよう。物件を探す方法には大きく分けて、自分で能動的に探す方法と、不動産会社から提案(メルマガなどの媒介物を含む)してもらう方法の2つがある。

前者の場合は、アパートを含めた投資用不動産の物件情報が集まっているウェブサイトがいくつかあるので、そのようなサイトを活用しよう。世の中の全ての物件が載っているわけではないが、そのようなサイトで閲覧し、気になったものがあれば、その物件を取り扱っている不動産会社に問い合わせすることができる。

不動産会社が主催するセミナーに参加した場合、営業担当者から物件を提案されることもあるだろう。これは後者に該当する。自分でサイトから問い合わせた物件が成約に至らず、後日問い合わせた不動産会社の担当者から、別の物件が提案されることもあるだろう。これも後者に該当する。

後者の場合は、有用な物件を提案してもらうために、担当者に「自分は購入意思が高く、購入が可能な属性である」と認識してもらうことが重要だ。一般的に、担当者も多くの購入希望者を抱えている。また、不動産の特性上、ローンが通らない人はそもそも購入できないので、担当者としては「ローンが通る人」への営業活動が大前提となる。自分の属性やアパート経営の本気度をよく伝えたほうがよいだろう。

ステップ(6)シミュレーションしたうえで相場感を養う

問い合わせした物件はシミュレーションにかけてみて、購入に値する物件かどうか見定めよう。

アパート経営は、基本的に長期視点で考えることが重要だ。想定空室率を加味した家賃収入はいくらなのか、そこから諸経費を引くといくら残るのか、問題なく借入返済ができそうなのか、各種税金を支払ったあとの手残りはどれくらいなのか、定期的な修繕をする資金は確保できるのか、想定売却金額が残債を上回るのはいつくらいなのか、などをきちんと試算する必要がある。

想定が悲観的すぎてもいけないが、楽観的すぎてもいけない。たくさんの物件を見ていくことで、大体の相場感を養うことができる。自分のなかで合格ラインを決めて、物件を客観的に判断していこう。

また、購入候補の物件はできる限り現地を視察したい。現地視察も繰り返すうちに、確認すべきポイントが分かってくるはずだ。

ステップ(7)金融機関にいくらまで借りることができるか相談してみる

「これぞ」という物件に巡り会えたら、現金一括で購入する場合を除き、金融機関にいくらまで借りることができるか相談してみよう。不動産会社によっては、金融機関を紹介してくれたり、ファイナンスアレンジを支援してくれたりする場合もある。

物件によっては、頭金を何割か入れることが求められる場合もある。金融機関から提示された条件(頭金の有無、頭金の割合、借入金利、借入期間など)をもとに、改めてシミュレーションをかけて、合格ラインを超えているのであれば、正式に購入手続きを進めよう。

しっかりと準備を進めて、アパート経営の第一歩を

この記事では、「アパート経営を始めてみたい」と考えている人に向けて、アパート経営を始めるためのステップについて解説してきた。

アパートの購入金額は決して小さな額ではないため、事前の入念な準備が欠かせない。購入してから「もっとよく考えて行動すればよかった」と後悔しても遅い。しっかりと準備を進めて、アパート経営の第一歩を踏み出していこう。

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