サラリーマンは不動産投資で有利?不動産投資経験者に占める割合は?
(画像=taka/stock.adobe.com)

不動産投資の経験者には、土地や資産を多く持つ地主や資産家、収入の高い医師や会社経営者などの富裕層が多い。

では、サラリーマンで不動産投資を経験したことがある人は、どのくらいいるのだろうか。

本記事では、国土交通省が約2万人を対象に実施した「個人投資家への不動産投資に関するアンケート」の結果をもとに、不動産投資経験者の属性や割合、サラリーマンが不動産投資に向いている理由について解説する。

不動産投資経験者の属性分析

まず、アンケートに回答した約2万人のうち、不動産投資経験者(2,530人)の属性について、以下の4項目で分析していく。

  • 職業
  • 業種
  • 世帯年収
  • 金融資産保有額

職業

1位2位3位
会社員無職自営業
41.5%13.0%10.9%

会社員が4割超と最多で、無職、自営業と続いている。「不動産投資経験あり」と回答した人の中で、オーナー経営者は4.3%、医師は0.7%、士業(弁護士、会計士、税理士等)は0.7%だった。

業種

1位2位3位
サービス業不動産業製造業
23.7%12.5%12.1%

サービス業が不動産業よりも多いという結果だった。不動産業は、同様に地主とのつながりや不動産投資に関する情報を得やすい建設業(5.1%)と合わせても17.6%にとどまる。

世帯年収

1位2位3位
500万円以上800万円未満1,000万円以上1,500万円未満300万円以上500万円未満
22.9%16.8%15.6%

1,000万円以上1,500万円未満の高所得世帯よりも500万円以上800万円未満の世帯のほうが多く、300万円以上500万円未満の世帯が3番目に多いという結果だった。1,500万円以上の世帯は12.7%と、あまり多くない。

金融資産保有額

1位2位3位
1,000万円以上3,000万円未満3,000万円以上5,000万円未満500万円以上1,000万円未満
20.9%14.3%12.8%
※金融資産保有額:現預金、外貨、株式、債券、投資信託(ETF含む)、不動産小口化商品、暗号資産などを含めた保有額(土地や不動産、保険は除く)
出典:国土交通省のアンケート「個人投資家への不動産投資に関するアンケート調査結果について※外部サイトに遷移します」より株式会社ZUU作成

不動産投資経験者は、金融資産も多く保有していることがわかる。

賃貸経営に係る突発的な出費に備えて現預金を確保していたり、不動産以外の資産にも分散投資をしたりしているのだろう。

不動産投資経験者の割合は12.6%にとどまる

「個人投資家への不動産投資に関するアンケート」の結果によれば、2万人の個人投資家の中で不動産投資の経験がある人の割合は12.6%だ。

9割近くの個人投資家が株式投資や投資信託といった資産に投資していながら、不動産には投資していないということになる。

不動産投資未経験者が不動産投資をしない理由は?

個人投資家の9割近くが不動産投資をしない理由は何だろうか。

不動産投資未経験者を対象とした「不動産投資経験がない理由」という問いへの回答で多かったのは、以下の3つだ(多い順)。

  • まとまった資金がないから
  • 不動産投資の知識がないから
  • 不動産投資は損をしそうで怖いから

一般の個人投資家にとっては、株式や投資信託は投資対象に関するあらゆる情報がオープンになっているのに対して、不動産投資は知識の習得や情報(エリアごとの相場や過去の価格推移など)収集が難しいのだろう。

サラリーマンが不動産投資で有利な2つの理由

不動産投資経験のある投資家の中で最も多かったのは、サラリーマンだった(41.5%)。サラリーマンは、不動産投資において有利になる場合があるからだろう。

不動産投資において、サラリーマンには以下の2つの強みがある。

  • 金融機関から融資を受けやすい
  • 投資可能な可処分所得を作りやすい

金融機関からの融資を受けやすい

不動産投資では投資金額が数千万円以上になることもあるため、金融機関から融資を受けるケースが多い。

金融機関は融資の審査にあたって収入の安定性を見るため、安定的な収入が見込めるサラリーマンは、自営業者や個人事業主に比べて金融機関から比較的評価されることが多い。

しかし、融資の審査においては収入だけでなく、勤務先の規模や勤続年数、すでに組んでいるローンの有無、金融資産の保有状況などを総合的に判断されるため、収入が安定しているサラリーマンでも必ず融資を受けられるとは限らない。

投資可能な可処分所得を作りやすい

安定的な収入の見込めるサラリーマンは収入の変動が少なく、収支をコントロールしやすいため、投資のための資金を計画的にプールしやすい。

投資したい物件の価格や、融資において求められる自己資金の額から逆算して、毎月投資資金としていくら貯めて、どのタイミングで投資にいくら回すかという資金計画が立てやすい点は、サラリーマンの強みといえるだろう。

サラリーマンの強みを活かして不動産投資で資産を形成するのも選択肢の一つ

不動産投資経験者の4割以上がサラリーマンであることから、不動産投資は地主や資産家、富裕層などにしかできない資産形成方法ではなく、サラリーマンでも取り得る選択肢の一つといえる。

金融機関からの融資を活用することで、自己資本を手元に残しつつ外部資本で投資ができるという点で、不動産投資は合理的な資産形成方法の一つだ。

特に30代以下のサラリーマンは、長期間の融資を受けられる可能性もあるため、より有利といえる。ローンの返済期間が長くなるほど毎月の返済額を抑えることができるため、キャッシュフローに余裕が生まれるからだ。

融資の審査ではローン完済時の年齢も考慮されることがあるため、長期の返済計画を組むには早いタイミング(若い年齢)で返済を開始するほうが有利である場合もある。

サラリーマンの強みを活かした資産形成を考えるならば、不動産投資は有力な選択肢になるだろう。

一方、不動産投資の経験がない理由として「不動産投資の知識がないから」という回答が多かったことも認識しておきたい。

不動産投資に関する情報はすべてがオープンになっているわけではないため、不動産投資に関して一般の個人投資家がプロと同じレベルの知識を持つことや、情報をプロと同じ早さで取得することは難しいだろう。

不動産投資は投資金額が数千万円以上になることもあるため、信頼できるパートナー(不動産業者、金融機関、税理士など)を見つけて、知識を身に付けることから始めるのが得策といえそうだ。

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