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確定測量とは?地積測量図との違いや費用相場・必要になるケースを解説
  1. 確定測量とは
  2. 確定測量図と公図・現況測量図・地積測量図との違い
    1. 公図とは
    2. 現況測量図とは
    3. 地積測量図とは
  3. 確定測量が必要になるケース
    1. 土地(宅地)・戸建てを売買するとき
    2. 土地を分筆登記するとき
    3. 境界紛争が起きたとき
  4. 確定測量の費用はどれくらい?
    1. 費用相場は60万円程度だが高額になることも
    2. 自治体によっては補助金を受けられる
  5. 確定測量の流れ
    1. ①土地家屋調査士に依頼する
    2. ②資料を集める
    3. ③現地調査・測量が行われる
    4. ④隣地所有者を含めた立ち会い・境界確定
    5. ⑤測量図の作成・境界杭の設置
    6. ⑥登記
  6. 確定測量をスムーズに行うためのポイント
    1. できる限り資料を集めておく
    2. 隣地所有者との関係を良好に保つ

確定測量は、土地の境界を明確にするために行われる重要な手続きであり、トラブル防止や安全な取引のためにも欠かせません。不動産投資を行ううえでも、事前に理解しておくべき重要な知識のひとつです。

本記事では、確定測量の基本から、関連する図面との違い、必要となるケース、費用相場、手続きの流れまでわかりやすく解説します。

確定測量とは

確定測量とは?地積測量図との違いや費用相場・必要になるケースを解説
(画像:PIXTA)

確定測量とは、土地家屋調査士が隣接するすべての土地の所有者や道路管理者(行政含む)の立ち会いのもとで境界を確認し、法的に明確な境界線を確定させることです。土地の売買や分筆など、境界を正確に示す必要がある場面では欠かせない手続きです。

確定測量により作成される実測図のことを「確定測量図(確定実測図)」といい、境界の位置、土地の面積や形状、各辺の長さ、隣地との関係などが正確に記載されます。確定測量図は、不動産取引において信頼性の高い重要資料として利用されます。

確定測量図と公図・現況測量図・地積測量図との違い

土地に関する図面には、確定測量図のほかにも、公図・現況測量図・地積測量図などがあります。それぞれ目的や精度が異なるため、不動産投資や土地取引では違いを理解しておくことが重要です。

それぞれの図の違いを簡単にまとめると、次の通りです。

項目 公図 現況測量図 地積測量図 確定測量図
概要 土地の位置関係を示す概略図 現況をそのまま測量した図 登記申請時に作成された面積・境界図 隣地と合意して境界を確定した測量図
主な用途 土地の場所・地番の確認 現状確認・簡易調査 登記確認・面積把握 売買・分筆・境界確定
取得先 法務局 土地家屋調査士 法務局 土地家屋調査士(測量会社)
境界の確定 不明確 未確定 作成時点の情報
のみ(境界の確定が担保されない)
確定済み(合意あり、境界の確定が担保される)
精度 低い 低い 中程度(ばらつきあり) 非常に高い
最新性 古い場合がある 測量時点の現況 古い場合がある 最新の測量結果
法的性質 参考資料 参考資料 公的な登記資料 実務上の証拠力が高い
不動産取引での重要度 低い 低い 中程度 非常に高い(売却時、原則必要書類)
費用の目安 1筆470~5千円(取得方法によって異なる) 数万~25万円程度 1筆450円(書面請求) 50万~100万円程度

以下からは、それぞれの図の違いについて詳しく解説します。

公図とは

公図とは、法務局が管理している土地の位置や地番、形状などを示した図面です。明治時代の地租改正時に作成された古い地図(資料)を基に作成されている場合も多く、必ずしも、現状の土地形状や境界と一致していない場合もあります。

そのため、境界を確定する目的では使用できず、あくまで参考資料として扱われます。不動産調査の初期段階で土地の概略を把握するために活用されることが一般的です。

現況測量図とは

現況測量図とは、土地や建物の「現地の状況」(土地の形状・面積、建物や塀などの構造物の位置)などを測量して作成する図面です。

ただし、隣地所有者の立ち会いや合意を得て作成されたものではないため、土地の境界確定を目的とした図面ではありません。新築やリフォーム、土地の状況確認などの際に参考資料として利用されます。

地積測量図とは

地積測量図とは、分筆登記や地積更正登記などの登記申請時に作成される図面で、土地の面積(地積)や隣地との境界を測量した情報が記載されている図面です。法務局が管理しており、不動産登記令第2条第3項では、「一筆の土地の地積に関する測量の結果を明らかにする図面」として定義されています。分筆や地積更正などの登記簿に登録する際の基礎資料として扱われます。

ただし、作成時期が古い場合や測量精度が低い場合もあり、現在の境界と一致していないケースもあります。また、多くの場合、隣地所有者の立ち会いや合意を経ていないため、境界の確定が法的に担保されているとは限りません。そのため、不動産登記や土地分筆登記の際の公的根拠、土地の取引や売買の場面で地積測量図に代えたり、補完したりすることで確定測量が求められることがあります。

地積測量図の概要や利用場面、取得方法等については、こちらの記事で詳しく解説しています。

【関連記事】地積測量図とは?取得方法・ない場合の対処法、公図や確定測量図との違いを解説

確定測量が必要になるケース

確定測量とは?地積測量図との違いや費用相場・必要になるケースを解説
(画像:PIXTA)

確定測量はすべての土地で必ず実施されるものではありません。しかし、不動産の売買や土地の分筆登記など、境界を明確にする必要がある場面で必要になります。事前に境界を確定しておくことで、将来的なトラブルを防ぎ、取引をスムーズに進めることができます。

ここでは、確定測量が必要となる代表的なケースについて解説します。

土地(宅地)・戸建てを売買するとき

土地を売買する際、地積測量図だけでも取引は可能です。しかし、古い図面では現況と一致しないことも多く、境界が曖昧なまま取引を行うと、引き渡し後に隣地所有者とのトラブルが起こる可能性があります。

そのため、実務上のトラブル回避の観点からは、地積測量図だけで済ませず、売主が確定測量を実施して「確定測量図」を作成・活用するのが一般的です。

特に、購入希望者が金融機関の融資を利用して購入を検討する場合や、不動産会社が仲介に入る取引では、確定測量が事実上の必須条件となることもあります。将来的な出口戦略や資産価値を維持するためにも、売買のタイミングで境界を明確にしておくことは、売主・買主双方にとって極めて重要です。

土地を分筆登記するとき

1つの土地を複数に分割する分筆登記を行う場合、それぞれの土地の範囲を明確にする必要があるため、確定測量が必要となります。分筆登記では法務局に地積測量図を提出しますが、地積測量図を作成する前提として隣地との境界を確定させる確定測量図が必要になります。

すなわち、実務上は確定測量を行ったうえで地積測量図を作成し、分筆登記を進める流れとなるのが一般的です。

土地の分筆については、こちらの記事で詳しく解説しています。

【関連記事】土地の分筆とは?費用相場・分筆できない土地・手続きの流れをわかりやすく解説

境界紛争が起きたとき

隣地との境界に関する認識の違いなどからトラブルが発生した場合にも、確定測量図があることによって、土地の境界や面積が明確になり解決する手段となります。境界紛争は長期化することもあるため、専門家を交えて確定測量を実施することで、円滑な解決につながるケースもあります。

こちらの記事で、確定測量の重要性について解説しているので、ぜひ参考にしてください。

【関連記事】【第5話】境界確認書と確定測量をすることの重要性

確定測量の費用はどれくらい?

確定測量の費用は土地の条件や作業内容によって大きく変動します。あらかじめ相場や費用が高くなる要因を理解しておくことで、資金計画を立てやすくなります。ここでは費用相場と補助金制度について解説します。

費用相場は60万円程度だが高額になることも

確定測量の費用は一般的に50万〜80万円程度が目安とされており、平均的には60万円前後となるケースが多く見られます。ただし、土地の条件や隣地との調整状況によって費用は大きく変動し、場合によっては100万円以上になることもあります。

確定測量の費用を左右する要素としては、次のようなものが挙げられます。

・土地の状況(広い、高低差がある、不整地であるなど)
・確定すべき境界の数が多い
・隣地所有者から合意を得ることが難しい

特に、土地が広い・高低差がある・不整形地であるなど測量作業が複雑な場合や、確定すべき境界の数が多い場合は手間が増えるため、費用が高くなります。また、道路を挟んで隣接地がある場合には、道路の反対側の地権者との立ち会いが必要となり、複数の隣接地がある場合には立ち会いにおける関係者が増えるため、調整の手間がかかり費用も増加します。

さらに、隣地所有者との合意形成に時間を要する場合も、作業期間が長期化し費用が増加する要因となります。

自治体によっては補助金を受けられる

自治体によっては、境界確定を促進する目的で確定測量費用の一部を補助する制度を設けている場合があります。特に空き家対策や土地活用の促進を目的とした制度が多く、条件を満たせば費用負担を軽減できる可能性があります。

制度の有無や条件は自治体ごとに異なるため、事前に確認しておくことが重要です。

確定測量の流れ

確定測量とは?地積測量図との違いや費用相場・必要になるケースを解説
(画像:PIXTA)

確定測量は専門的な手続きのため、全体の流れを把握しておくことが大切です。一般的には、依頼から測量、境界確定、図面作成、登記という順序で進められます。

ここでは具体的な流れを順に解説します。

①土地家屋調査士に依頼する

まずは国家資格である土地家屋調査士に確定測量を依頼します。土地の所在地や目的(売買、相続など)、現地状況などを確認し、作業内容や費用の見積もりが提示されます。

不動産の売却を不動産会社に依頼する場合には、その不動産会社と提携している土地家屋調査士に依頼することが一般的ですが、自分でも土地家屋調査士を探し、作業内容や費用を比較するようにしましょう。

②資料を集める

確定測量を行う前に、公図、過去の測量図、登記簿謄本、道路台帳などの資料を収集します。これらの資料を基に境界点の候補位置や土地の面積を確認し、調査の準備を進めます。

資料が多いほど調査がスムーズに進むため、手元にある資料は事前に整理しておくことが望ましいでしょう。

③現地調査・測量が行われる

土地家屋調査士による現地調査では、境界の候補位置を測量し、土地の形状や境界標の有無などを確認します。その後、測量機器を使用して境界位置や面積を測定します。

現地状況によっては追加調査が必要になることもあります。

④隣地所有者を含めた立ち会い・境界確定

測量結果をもとに、隣地所有者の立ち会いを行います。境界の位置を確認し、双方の合意が得られることで境界が確定します。

この工程は確定測量の中でも重要な段階であり、合意形成に時間がかかる場合もあります。そのため、土地の売却を検討している場合には、余裕をもったスケジュールで進める必要があります。

⑤測量図の作成・境界杭の設置

境界が確定した後、確定測量図が作成されます。また、現地には境界杭などが設置され、境界位置が明確になります。隣地所有者や関係者から署名・捺印をもらい、確定測量図として正式なものになります。これにより、将来的なトラブルを防止できます。

⑥登記

必要に応じて分筆登記などの手続きが行われ、法務局に図面が提出されます。確定測量図を登記することで、法務局の登記簿や公図に正確な土地の境界と面積が反映されます

確定測量をスムーズに行うためのポイント

確定測量は、隣地所有者との調整や資料確認など複数の工程を伴うため、場合によっては時間がかかることもあります。あらかじめ準備を行い、関係者との調整を円滑に進めることで、測量期間の短縮や費用負担の軽減につながる可能性もあります。

ここでは、確定測量をスムーズに進めるためのポイントを解説します。

できる限り資料を集めておく

古い測量図や境界確認書などの資料が残っている場合は、事前に整理しておくことが重要です。これらの資料があることで、境界の確認作業がスムーズに進みやすくなります。反対に資料が不足している場合は、追加調査が必要となり、作業期間が長引く可能性もあります。

手元にある資料は事前に確認し、土地家屋調査士へ共有しておくとよいでしょう。

隣地所有者との関係を良好に保つ

確定測量では、隣地所有者の立ち会いと合意が必要となります。そのため、隣地所有者との関係が円滑であるほど、測量作業はスムーズに進みやすくなります。事前に測量の目的や流れを説明し、誠実にコミュニケーションを取ることで、理解と協力を得やすくなります。

また、関係者が多い場合ほど調整に時間がかかる傾向があるため、早めに連絡を取ることも重要なポイントです。

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