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ボロアパート投資とは?定義やメリット・デメリット、注意点を解説
  1. ボロアパートとは?築何年からが基準?
    1. 築年数だけでボロアパートかどうかは判断できない
    2. ボロアパートと判断される要素
  2. ボロアパート投資と短期償却の仕組み
  3. ボロアパート投資のメリット
    1. 購入価格が安い
    2. 経営次第では高利回りを実現できる
  4. ボロアパート投資のデメリット
    1. 空室が長期化することがある
    2. 銀行の融資を受けられないことがある
    3. 修繕にコストがかかる
    4. 出口戦略が難しい
  5. ボロアパート投資で失敗しないための注意点
    1. 現地調査を必ず行う
    2. 修繕や設備交換の履歴を必ず確認する
    3. 周辺エリアの賃貸需要を確認しておく
    4. コスト・出口戦略も踏まえたシミュレーションを行う
    5. 銀行と相談しながら物件を選ぶ
  6. ボロアパート投資に向いている人
    1. 金融資産がある人
    2. 賃貸経営に時間と手間をかけられる人

ボロアパート投資とは、老朽化が進んでいるアパートを購入し、賃貸経営を行う不動産投資のひとつです。新築アパートと比較すると少ない初期費用で始められる点がメリットです。一方、修繕費用の増大や空室の長期化、融資を受けられないケースなど、通常の不動産投資以上にリスク管理が求められる投資手法でもあります。

本コラムでは、ボロアパートの定義から投資のメリット・デメリット、失敗しないための注意点まで、不動産投資初心者にもわかりやすく解説します。

ボロアパートとは?築何年からが基準?

ボロアパート投資とは?定義やメリット・デメリット、注意点を解説
(画像:PIXTA)

「ボロアパート」という言葉に、法律上や不動産業界における明確な定義はありません。築年数はひとつの目安にはなりますが、それだけで判断できるものではなく、建物の状態や管理状況など複数の要素が組み合わさって「ボロアパート」という印象につながります。

ここでは、ボロアパートと築年数の関係や、ボロアパートと判断される要素について解説します。

築年数だけでボロアパートかどうかは判断できない

インターネット上で、「築35年以上の旧耐震物件がボロアパート」といった見解が紹介されることもあります。しかし、同じ築年数でも、適切にメンテナンスが行われてきた物件と、修繕がほとんど施されてこなかった物件とでは、状態に大きな差が生じます。

そのため、「築年数が古い=ボロアパート」とは一概にはいえず、実際の管理状況や修繕履歴を踏まえた総合的な判断が必要です。

ボロアパートと判断される要素

ボロアパートかどうかは、建物や設備の状態、敷地全体の管理状況など複数の要素から判断されます。築年数だけでなく、外観の劣化具合や共用部の管理状態、設備の古さ、間取りの古さなども大きく影響します。

主な判断要素をまとめると、以下のとおりです。

要素 具体例
築年数が極端に古い 築35~40年以上(特に、1981年5月以前に建築確認を受けた「旧耐震基準」の建物)など
外観の劣化 外壁・塗装の剥がれ、手すり等のサビ、コンクリートの割れ・欠損など
共用部の管理状態が悪い 廊下や階段の汚れ、ごみ置き場の荒れ、雑草の放置、ポストの破損など
設備が古い 和式トイレ、バランス釜、旧式の給湯器、エアコンが未設置、洗濯機置き場が外など
間取りが時代遅れ 四畳半和室、押し入れ中心の収納、狭いキッチンなど
建物構造が簡易的 トタン屋根、簡易基礎構造など

このように、建物や設備の状態だけでなく、間取りや敷地内の管理状態も入居者からの印象に直結します。物件を評価する際には、築年数や外観の印象だけにとらわれず、実際の管理状況や修繕履歴なども含めて総合的に確認することが大切です。

ボロアパート投資と短期償却の仕組み

ボロアパートのなかには、築年数が経過していて、すでに法定耐用年数を超えている物件もあります。こうした物件を購入した場合、通常の耐用年数ではなく、「簡便法」と呼ばれる計算方法によって、減価償却期間をあらためて設定することができます。

簡便法とは、築22年超の木造建物など法定耐用年数を超過している資産に対して、新築時とは異なる耐用年数を求めるための方法です。耐用年数を超えた資産については、「法定耐用年数×20%」というルールで償却期間を算出します。最低年数は2年になります。

例えば、木造アパート(法定耐用年数22年)の場合、すでに築22年を超えていれば、「22年×20%=4.4年(約4年)」という短い期間で減価償却ができることになります。

償却期間が短くなると、1年あたりに計上できる減価償却費が大きくなります。その結果、購入後の数年間は所得を圧縮しやすく、節税効果を得やすい点が特徴です。

一方で、償却期間が終了した後は減価償却費を計上できなくなるため、それまでと比べて税負担が増加します。また、減価償却によって建物の帳簿上の価値が下がった状態で売却した場合、売却益が大きくなり、譲渡所得税が高額になるケースもあります。

短期的な節税効果はボロアパート投資の魅力のひとつではありますが、償却終了後の収支変化や売却時の課税リスクまでを視野に入れ、長期的な視点から投資判断することが重要です。

ボロアパート投資のメリット

ボロアパート投資とは?定義やメリット・デメリット、注意点を解説
(画像:PIXTA)

ボロアパート投資は、新築アパートの購入などと比較すると少ない資金でも始めやすい点が特徴です。運用方法によっては高い収益性を期待できる場合もあります。ここでは、ボロアパート投資の主なメリットについて解説します。

購入価格が安い

ボロアパートは、新築や築浅物件と比べて購入価格が低い傾向にあります。初期投資を抑えられるため、不動産投資に参入しやすい点は大きな利点です。

ただし、購入価格の安さだけに着目すると、老朽化により入居希望者が集まらず空室が発生し収益が減少する場合や修繕や設備交換によるコストがかかる場合があります。購入後に発生するコストも含めて総合的に判断することが重要です。

経営次第では高利回りを実現できる

購入価格が低いため、家賃収入とのバランスによっては表面利回りが高くなりやすい点もボロアパート投資の特徴です。適切なリフォームや賃料設定、入居者管理を行うことで、高い収益性を実現できるケースもあります。

新築・中古それぞれの収益性や特徴については、こちらの記事もあわせてご参照ください。

【関連記事】アパート経営は新築と中古のどちらで始める?それぞれのメリット・デメリットを解説

ボロアパート投資のデメリット

ボロアパート投資では、収益性の高さが見込める可能性もある一方で、さまざまなリスクも伴います。購入前にデメリットをしっかりと把握しておくことが、失敗を防ぐうえで重要です。

空室が長期化することがある

物件状態や賃料設定によっては入居者が集まりにくく、空室が長期化するリスクがあります。購入時からすでに空室が多いケースもあれば、購入後に入居者が退去し、なかなか次の入居者が決まらないケースもあります。

そのため、購入時点ですでに空室な場合には、募集状況と空室期間を確認するようにしましょう。購入時点で満室の場合でも、過去の空室履歴や入居者が入れ替わった場合にどの程度の賃料設定になることが想定されるのか、どんな入居者がターゲットになるのかを事前に確認しておくことが重要です。

銀行の融資を受けられないことがある

ボロアパートは担保としての評価が低くなるケース、あるいは物件自体の評価ができないと判断されるケースもあり、金融機関によっては融資の対象外となることがあります。また、築年数が経過していることで借入可能期間が短縮され、月々の返済額が増加するケースもあります。

融資条件は金融機関によって異なるため、購入前に複数の金融機関へ相談しておくことが望まれます。

修繕にコストがかかる

ボロアパート物件では、設備交換や外壁・屋根の修繕が必要になることが多く、予想以上の修繕費がかかる可能性もあります。また、入居者募集のための空室対策としてリフォームやリノベーションが必要な場合もあるため、その費用も収支計画に織り込んでおく必要があります。

修繕コストを甘く見積もると、収益が大きく圧迫される原因になります。

出口戦略が難しい

融資が付きにくい物件は、売却時にも同様の理由で購入希望者が見つかりにくく、スムーズな売却が難しいです。例えば、入居者がいなくなった状態であれば、建物を解体して更地にして売却することで、購入希望者が見つかりやすくなる可能性もありますが、解体には相応の時間とコストが伴います。

したがって、購入前の段階から、どのように物件を手放すかという出口戦略を具体的に考えておくことが重要です。

ボロアパート投資で失敗しないための注意点

ボロアパート投資とは?定義やメリット・デメリット、注意点を解説
(画像:PIXTA)

ボロアパート投資でリスクを抑えるためには、購入前の入念な調査と現実的な収支計画が欠かせません。以下の注意点を踏まえて、慎重に物件を選ぶようにしましょう。

現地調査を必ず行う

物件の状態を正確に把握するためには、できる限り現地を訪問しましょう。建物の状態や周辺環境、入居需要の有無などは、現地でなければわからないことも多くあります。

水回りの劣化、基礎や構造部分の傷み、外壁・屋根の経年劣化具合など、修繕が必要な箇所とおおよその費用を把握しておくことが大切です。

修繕や設備交換の履歴を必ず確認する

過去の修繕や設備交換の履歴を確認し、これまでどの程度メンテナンスが行われてきたかも必ず確認しましょう。修繕や設備交換がしばらく実施されていない場合、購入後にまとまった費用が発生するリスクがあります。

売主や管理会社に履歴の提示を求め、事前にしっかりと確認するようにしましょう。

周辺エリアの賃貸需要を確認しておく

人口動向や家賃相場、近隣の競合物件の状況を調べ、賃貸需要を事前に確認することが大切です。エリア全体の賃貸需要を把握するだけでなく、その物件に入居するターゲット層を具体的にイメージすることも重要です。

地元の賃貸仲介会社へヒアリングすることも、現地の実態を把握するうえで有効な手段です。

コスト・出口戦略も踏まえたシミュレーションを行う

購入価格だけでなく、修繕費や空室リスクへの対策費用も含めた収支シミュレーションを行いましょう。また、購入前の段階から物件をどのように売却するかという出口戦略を具体的に考えておくことが非常に重要です。

想定外のコスト発生に備えて、手元に十分なキャッシュを確保しておくことも忘れてはなりません。

銀行と相談しながら物件を選ぶ

融資条件は金融機関によって異なります。そのため、物件を選定する前に複数の金融機関へ相談し、どのような物件であれば融資が可能かを把握しておくことが重要です。

なお、ボロアパートは担保評価ができず融資が通らないケースもあるため、物件を先に決めてから融資を申し込むとリスクにつながります

ボロアパート投資に向いている人

ボロアパート投資は、適切なリスク管理と積極的な物件運営が求められる投資手法です。どのような人に向いているか、主なポイントを以下に整理します。

金融資産がある人

ボロアパート投資では、急な設備故障や修繕など、想定外の出費が発生するリスクが相対的に高くなります。そうした状況にも対応できるだけの金融資産を手元に持っている場合は、資金面での余裕があるぶん、冷静な判断と安定した賃貸経営がしやすくなります

賃貸経営に時間と手間をかけられる人

老朽化が進んだ物件では、管理や修繕対応の頻度が高くなりやすく、物件運営に積極的に関われる人が向いています。入居者対応や業者との交渉、リフォーム計画の検討など、手間を惜しまず取り組める人にとっては、その努力が収益に直結しやすい投資手法ともいえます。

築古物件への投資を成功させるためのポイントについては、こちらの記事もぜひ参考にしてください。

【関連記事】築古物件で不動産投資を成功させるのに重要なポイントを解説

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